コーヒー職人

f:id:coffeenotetsujin:20200827154507j:plain

 

 

鮨職人・洋菓子職人。

 

洋菓子職人はパテシェと呼ぶようになって20年くらいになります。

洋菓子もこの数年で随分と高級化しました。

 

ジョイアール名古屋高島屋のアムール・デュ・ショコラ

は昨年はイベント期間中に確か27億円を計上?

チョコレート単独で‥‥であります。

 

この記事を見た人は、

「コーヒー職人」をめざしていた人。

きっとそのようにイメージされているに違いない。

 

本当に不思議なことですが、まったく興味がなかった。

ネルドリップでコーヒーを淹れる職人」にすら、であります。

まったくです。

 

学生の頃は市場規模とシェアに興味を示しました。

 

コーヒーの市場規模にです。

したがって、

今後はその当時主流であった

「インスタントコーヒー」が「レギュラーコーヒー」

へと変わる時代が到来する。

そういった巨大市場を作り上げる一助を担う役割を演じたい。

もちろん「マーケティング」という手法を駆使してであります。

 

就職が決まり、最初の就任は東京。

 

今これを、読まれた方は、

「良い所に配属されて‥‥。」

 

とんでもありません。‥‥。

ぁ、これは間違った文章だそうです。これは正確には

「とんでもないことでございます。」が正解。

久米宏みたい!」

 

関西に就任させて欲しかった!!田舎でもいい関西に‥‥。

 

 

 

岸朝子先生のご来店

f:id:coffeenotetsujin:20200823110741j:plain

 

岸朝子先生はおひとりでご来店。

 

しかもお店のドアを開けるやいなや

「ご自慢のコーヒー」をお願いします!!

であります。

てっきり‥‥

 

本日はご来店ありがとうございます。

「どなたかのご紹介でございますか?」

 

    本当においしいわ!!

プログラムの様なものを広げながら、「本日はね、これで来てます!」

      「テレビ番組への出演」

岸朝子先生は「シェフの料理対決の審査員」

近くに「キッチンスタジアムの代りになる設備」があり、

そちらがロケーションに使われる様でありました。

 

岸朝子先生はコーヒーにもかなりお詳しい様でした。

 

料理の鉄人」を拝見しておりして、

先生にそういうコメントを頂けるとさぞかし嬉しいだろうな‥

とテレビの前ずっと思っておりました。

 

「あら、そう」

 

実は、ご紹介かなと勘違い致しましたのは、

少し前に「初代の鉄人さん」にお召し上がり頂いた事がございまして、

「いいコーヒーを使っているね」と感想を頂いておりまして、

ご紹介ではないかと‥‥

 

え、ほんと! だれが来たの教えて!

大丈夫よ、私はみんな息子みたいに思っているから。

 

税込500円をお支払頂き、先生は撮影に向かわれたかと思います。

 

この先生は今風にいえば、「本当にガチ」なんだなと思う

出来事が後日にあります。

 

奥の席では「登山が趣味の某百貨店の部長」が昼あんどん。

 

 

 

 

 

濃厚なカカオを感じるコーヒー

これが

岸朝子さんと私の最初の出会いでございました。

 

  これ以前も多くのお客様に絶賛して頂いていた「このコーヒー」。

 

 「濃厚なカカオ」をかじっている様だと口にされる方が多く存在しました。

 

  このコーヒーを私は「スーパープレミアムコーヒー」と呼んでいました。

 

   「コーヒーの秘密」はあとで詳しく述べさせて頂きます。

 

生チョコについては、蒜山高原ジャージー牛乳をもとに製造された「生クリーム」と「バローナのチョコレート」「バンホーテンのココア」を使用して、

お店で作ったものでございます。

なぜバローナかと申しますと、知り合いの洋菓子職人から当時一番評価が高いのは

「バローナだ!」

と教えてもらったためでございます。

 

本来は「ブラックコーヒー」のみで提供したかったのですが、

この当時名古屋では

「ピーナツ」などが

付いてくるのが定番でございました。

「つまみ」とも言われておりました。

「ミルクもにゃーの?」

 

           妥協点での発案ございます。

 

岸先生から「ガナッシュ」とか聞かれまして‥‥

返答に窮し、

 

 

あとで職人に、

ガナッシュとか言われたけど‥‥どういう事‥ 」

と質問しに行ったという、

爆笑のエピソードもございます。

 

「スーパープレミアムコーヒー」と呼んでいたのは、

勤務していた会社の貿易特販といういう部署が

小冊子を作成し、拡販に尽力していたためです。

その小冊子には

「ハワイコナエクストラファンシー」

「ブルーマウンテンナンバーワン」

などのコーヒー豆が紹介されておりました。

 

 1980年の後期、「東京ラブストーリー」放映の少し前、

銀座の松屋デパート近くの「スターバックス一号店」もなく、

巷ではもちろん「スペシャリティコーヒー」などのワードも存在しない時代

のことでございます。

 

「え、会社に勤務していたの???」

 

当時「賃借料がうなぎのぼり」の表参道で

鈴木保奈美の様にオフィスレディを

しておりました‥???」

賃借料が破格のビルで。

一階のラウンジでは「ホテルのロビー」

に見立てて

トレンディドラマの撮影を頻繁にしておりました。

 

「あっ‥間違った」

織田裕二」の様にでした。

 

織田無道? ではありません!!

 

そうです!

 

これはバブル少し前に、東京への就任を命ぜられた

織田裕二」のような新入社員が

繰り広げるノンフィクションの

「東京コーヒーラブストーリー」でございます。

 

 

 

コーヒーの鉄人

f:id:coffeenotetsujin:20200812085258j:plain

 

 

「私の記憶が確かなら」

開店すぐの朝10時過ぎ頃。

 お客様といえば、某百貨店の部長がおひとり。

いつものように、開店前からおくつろぎでございました。

 

 そこへ

「ご自慢のコーヒーをお願いします。」

おひとりのご婦人がご来店。

 

「ご自慢の?」 どなたかのご紹介?

 

カップ一杯のブラックコーヒー」に「ほんのひとかけらの生チョコ」を添えて、

他のお客様とまったく同じスタイルでご提供致しました。

 

辛口料理評論家の岸朝子様でございました。

この時が最初のご来店でございました。

 

私にとってみれば、

「リアル料理の鉄人」といった感じ。

 

「ああ、おいしいわ・・」

こんなおいしいコーヒー淹れられる方、東京をくまなく探しても見つからないと

思います。

この生チョコもおいしいけど、

手作りですか。