美味しんぼのモデル

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後に漫画「美味しんぼ」で

主人公の山岡士郎

銀座のビアホールに

「ビール注ぎ職人がいると、会社の同僚に紹介する‥」があることを知った。

 

丹波の枝豆と絡めて実にうまく構成されたフィクションでありますが、

支配人に昇格しても現場でビールを注ぎ続ける職人の

モデルは

店主の新井徳司さんです。

 

通常の店主は

ビール注ぎは

同じ作業を繰り返す訳であるから弟子または従業員に任せる事であろうが、

新井さんはビールサーバーの洗浄まで自身でやる。

 

また、生ビールは泡を立てて注ぐ事により

液中の炭酸ガスが邪魔をせず

うまみを感じやすくなり

胃が膨らみにくく

何杯も飲めるという

当時として画期的とも言える「ビールの新しい魅力」を提案している。

 

フィクションでは銀座が舞台となっているため、

銀座ライオンの海老原清」さんと噂されていることがあるが

原作者ご本人に確認した訳ではないが、間違いだと思います。

 

間違った噂に発展する要因としては

どちらも「かなり剥げている」という共通点がある。

 

もうひとつの共通点は

「徹底したビールサーバーの洗浄」であります。

当時は洗浄の器具類も充実していないと思われます。

 

この事実は物語の中ではもちろん語られていない。

新井さんもカウンター越しで

自身のビール注ぎの技は誇示しても、

サーバー洗浄のことは強調していない。

 

通常はこういった作業は弟子に任せます。

 

新井さんの場合は自身でやる。

ビール注ぎに関しては

遂に血縁関係のある弟子にも注がせなかった。